冠婚葬祭とは様々な人生の節目の行事全般を表す言葉で、冠は成人式、婚は結婚式、葬は葬式、祭は初節句や入学、還暦のお祝いなども含めた慶事を指していると言われています。
特別な日の行事であるがゆえに、冠婚葬祭のマナーは少しハードルが高くて難しいと感じることありませんか?
例えばご祝儀袋・不祝儀袋(香典袋)の決まり事などもその1つ。
冠婚葬祭のマナーと言っても、絶対的な決まりがあるわけではありません。
地域ごとの違いもあり、時代の変化で大きく変わってきているものもあります。
しかしその中でも、結婚式のご祝儀袋や、通夜や葬式・葬儀、法事で用意する不祝儀袋の扱い方は基本中の基本です。
知っておいて間違いのないご祝儀袋と不祝儀袋のマナーについて、わかりやすい動画を集めましたので、ぜひご覧ください。
続いて、包むお札についての動画です。
お祝いには新券(新札)を贈りましょう。
ご祝儀袋のお札は必ず新券(新札)を包むのがマナーです。
単に折り目のついていないお札(ピン札)でもいいのですが、できれば1度も使われていない新券(新札)を包みたいものです。
これは、新しい門出を穢れのないもので祝うという風習からきています。
各銀行の支店には新券を指定できるATMや両替機が設置されているところもありますので、前もって用意しておきましょう。
どうしても新券を準備できないときは、お札にアイロンをかけてシワがなるべく目立たないようにしましょう。
しかし、やはり新券(新札)を包むのが基本です。
<ご祝儀に用意するお札>
必ず新券(新札)を用意して包む。
折り目のついた旧札は避ける。
ご祝儀に対して不祝儀は真逆です。
不祝儀にはすでに使われた、折り目のついた紙幣を使います。
お札に限らず「事前に準備していた」(不幸事を待っていた)ように見えるものはNGとされているからです。
手元にきれいなお札しかないときには、一度折り曲げて折り目をつけて不祝儀袋に入れましょう。
<不祝儀に用意するお札>
折り目のついた(使われた)お札を使う。
きれいなお札は避ける。
ご祝儀袋には大きくわけて2種類あります。
出産のお祝いのように何度あっても喜ばしい事柄に使うものと、結婚式のように1度きりが望ましい事柄に使うものがあるのです。
結婚のお祝いには「結び切り」か「あわじ結び」の水引のご祝儀袋で包みましょう。
どちらも1度結ぶとほどくことが難しい結び方で、結ばれた御縁が続くようにとの意味がこめられています。
結婚式用のご祝儀袋はとても華やかでひと目でわかるものが多いのですが、心配なときは「御結婚用」と書かれているものを選ぶか、お店の方に確認して選びましょう。
何度あっても喜ばしい進学や出産のお祝いは、蝶結びの水引で構いません。
<結婚祝いのご祝儀袋の選び方>
「結び切り」か「あわじ結び」の水引細工のものを選ぶ。
蝶々結びのものは避ける。
ご祝儀袋を選び、新券(新札)の用意ができたら、お札の向きに気をつけて包みましょう。
肖像画がある方を表側&上側になるように揃えて中袋に入れます。
細かいことですが、お祝いする気持ちで、「縁起よく」が基本です。
<ご祝儀袋のお札の向き>
①肖像画がある面を表に向ける。
②肖像画が封筒の上にくるように入れる。
不祝儀袋の包み方についてよくわかる動画をご紹介します。
外からは見えない中袋も、表面を上に向けて包みます。
折り方はご祝儀袋と反対です。
「上から下に流す」と覚えておきましょう。
<不祝儀袋の包み方>
①お札を入れた中袋を、表を上に向けて、開いた不祝儀袋の中央に置く。
②左側、右側の順で不祝儀袋を包む。
③下の折り返し、上の折り返しの順で折る。(上の折り返しが上側になるように折る)
不祝儀袋に書くときには、できれば薄墨で書きましょう。
薄墨は「涙で墨が薄くなった」ということから故人を偲ぶ悲しみを表しているのです。
最近では、黒字と薄墨の両方が1本になったペンなどもありますので、用意しておくと便利です。
薄墨で書くことができないときには、黒字で書いても構いません。
不祝儀袋が用意できない時には、白い封筒で持参しましょう。
お札のマナーのところでもご紹介しましたが、「事前に準備していた」(不幸事を待っていた)のではない事柄だからです。
故人やご遺族との近しさにもよりますが、知らせを聞いてお悔やみに駆けつける真心を大切にしましょう。
<不祝儀袋には薄墨>
不祝儀袋には弔意用の「薄墨」で書く。
冠婚葬祭の際に欠かせないご祝儀袋・不祝儀袋のマナーについて、わかりやすい動画をご紹介しました。
こうしたマナーは幸せを願う気持ち、悲しみを労わる気持ちが形になったものです。
ご祝儀袋・不祝儀袋などの最低限の知識は必要ですが、相手を思いやる気持で行えば間違いはありません。
1人の大人として人付き合いをする上でマナーを心得ておけば、いざというとき役立つことでしょう。
なぜそうするのか?という理由と一緒に覚えることがポイントですね。
初めに、ご祝儀袋と不祝儀袋の折り方についてご紹介します。
大前提として、ご祝儀と不祝儀は真逆であると捉えておくと理解しやすいです。
「慶事は福を受けとめ、不幸事は続かないように流していく」という気持ちがしきたりの基本になっているからです。
伝統的な水引細工にも一つひとつ意味がありますが、まずは「福は受け、不幸は流す」で、ご祝儀袋と不祝儀袋の折り方を覚えましょう。
<ご祝儀袋・不祝儀袋の折り方>
①ご祝儀袋:上向きの紙が外側になるように折る(下の折り返しを上に重ねる)
②不祝儀袋:下向きの紙が外側になるように折る(上の折り返しを上に重ねる)